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ハートバレンタインに読みたいスウィートな学園もの特集 Ⅱ ~ ハート


 SITE NAME : 14日目のヴィアンカ  http://kyn629.fc2web.com/

 SITE MASTER : 月島 律  様

 STORY :

 藤原市花、芸術科一年生。
 篠宮徹、理数科二年生、生徒会長。
 突然始まった、彼から彼女へのラヴ・コール。

 一一ぜんぶがいとしい。その、理由を知ってる。

――作者さまによる作品紹介文より


 作品のご紹介&感想


さて、今回の特集のスウィートとは甘いという意味ではなく、可愛いと訳す…とは申しましたが、本編は文句なく甘~い作品であります。ぜひ、この甘さを堪能なさっていただきたいです!先にご紹介させていただいた「咲かない花」と、作品タイトルが似ておりますが、全くの別作品であります。間違えやすく、混同しやすいタイトルでありますので、あえて、続けてご紹介させていただくことに致しました。本編も、甘くて楽しくて可愛い、バレンタインにぴったりな作品であります!

容姿端麗の学園の実力者、生徒会長が、ある日突然、平凡なヒロインの目の前に現われて、唐突かつ熱烈な求愛活動で物語が幕を明ける…これはもう、学園を舞台とした作品であれば、少女漫画、オンライン小説の別なく、一つのジャンルとして確立しているといってよいシチュエーションであります。女性はやはり、肩書きに弱いのです。(笑)これが、ヒロインの年齢が上がってくる、ロマンス系作品などになりますと、ヒーローは御曹司だの、仕事のできる切れ者の上司やらになってくるわけでありますが、こと、学園ものになりますと、学校という閉ざされた世界が舞台でありますので、役つきの生徒会長は、ヒーローとして格好の存在であります。(まあ、端整な独身教師やインテリの保健医なんてのも、かなり人気がございますが…)
とにかく彼らlは、その作品世界では王子様的な存在であります。そして、古今東西、王子様に求愛されることを夢見るのは女性の特権であります。シンデレラ・シンドロームと呼ばれようが、玉の輿願望と言われようが、シチュエーションとして、こんなに楽しいんですから、本編で、その特権を思う存分、謳歌させていただこうじゃぁありませんか!楽しいですわよん♪

起承転結が、実に気持ちよく、すっきりはっきりとわかりやすく、描かれた作品であります。二人が出会って物語は始まるのですが、そのお約束的かつ、ドリーム満載のオーバーアクションな導入部によって、読者は笑いながらまずは物語へ引きずり込まれてしまいます。お約束だろうがなんだろうが、おもしろいんですから仕方ありません。その後、ヒーローの猛アタックにより、ヒロインの心がほんのりと色づき、二人の距離が近づいていく様子はとても細やかに情感を込めて描かれておりまして、実に微笑ましかったです。

「ぜんぶがいとしい…」ああ、なんて、女殺しのこのフレーズ。およそ女と生まれてきたもので、こんな台詞を、イイ男に熱い目で見つめられながら、真剣に囁かれて、落ちない女はおりますまい、はい、イチコロであります。最初は怪訝に思って、警戒していたヒロインが、次第次第に、ヒーローにその心が傾いていくのは当然至極であります。読者は、ヒロインの心の変化を味わいながら、笑いだけではないこの物語の魅力に気がつくわけです。けれども、ヒーローの熱烈求愛をヒロインが受け入れて、すんなりそこで終わってしまっては、作品としておもしろいはずもありません。

ヒーローが何故ヒロインに心惹かれたのか、そのナイーブで個性的な理由は、本編を実に味わい深く印象的に彩っておりまして、この理由、設定あればこそ、ヒーローがなぜかくも唐突に強引にヒロインに求愛せずにはいられなかったのだとよくわかりました。あの殺し文句も、伊達や酔狂ではなかったのだとお読みになった方は、ご納得なさるに違いありません。けれども皮肉なことに、その理由こそが、衝撃の事実としてヒロインを打ちのめします。今までが、多少のトラブルはあっても、ごくごく順調に微笑ましく育ち始めた二人の恋であったからこそ、それはまさに暗転といってよく、どうなるのよ~と、はらはらどきどきじれったくてなりませんでした。

王道的な作品には、王道的な作品でしか味わえない魅力がございます。(何度も申すようですが、はっちはベタ好き王道好きです♪)それをご存知の方であれば、もう、バレンタインにびったりの、この可愛く甘いそしてじれったい王道的な恋愛作品を、楽しまれることができるかと存じます。じれったくはあっても、ストーリーは実に小気味よいくらい、テンポよく展開してまりいますので、あきることなく読み進むことができます。お約束満載ですが、お約束万歳と申し上げたい作品でもあります。

 月島 律さまのサイトはこちら


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