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秋に読みたい大人のメルヘン特集ヘ秋に読みたい大人のメルヘン特集 Ⅱ ~
秋に読みたい大人のメルヘン特集ヘ

 SITE NAME : しずかな童話  http://marchen.noor.jp

 SITE MASTER : エ ミ 様

 STORY :

『 わたり犬 』
お互いをお互いの飼い主と定め、
旅を住みかに生きてきた、二匹の犬のお話
『 最後の数字 』
初めて習った数字に夢中になってしまった男の子と、男の子に、誰もみたことがないとういう最後の数字を見せてあげるといった女の子のお話
『 うわばみ妃 』
王様には10人のお妃様がいました
王様は10の宮殿を作り、それぞれにお妃様を住まわせていました
『 アルバート 』
「私を愛してくれないか?」
無知で非力な物乞いの少女と老伯爵のお話
『 性悪ウサギ 』 
気まぐれでふしだらで性悪なウサギと、
拝み倒して結婚したものの、ウサギのふしだらが許せないイヌのお話
『 翡翠のワニの物語 』
王の宮殿の美しい睡蓮の池には、鮮やかな緑のウロコを持っていたので翡翠のワニと呼ばれる1匹の大きなワニが住んでいました
翡翠のワニと、ワニの友達の王、ワニが助けた乙女のお話
『 図書館のドラゴン 』
私のパパの図書館には翼のあるドラゴンの司書がいる
『 金のライオン 』
草原で死んだ者の魂はやがて星になるという…
一人星を見つめる、強くて美しい金のライオンのお話

――本編より一部抜粋


 作品のご紹介&感想


物語というものは皆そうでありますが、どれほど作者の側に訴えたいものがあって綴った作品であっても、それがどれほどすぐれた作品であっても、伝えたいものが伝えたいとおりに読者の胸に届くとは限りません。読む側の人間の年齢、性別、職業、素養、感性、個性、つまりは個々の土壌ともいうべきものの違いによって、作者が蒔いた種は芽吹くものもあれば、芽吹かないものもあり、花が咲くことができてもその色はまちまちとなります。しかも、それが人間と人の世を、時に優しく、時に鋭く、前後ろ斜めから見つめながら、機智とユーモア、時に示唆や警句、揶揄までも含ませて描かれた大人にむけた童話であればなお更です。

おとぎ話の世界と現実が違うことに気づくほど大人になってしまった人間がそれらを読んだ時、作者が伝えようとしたものには気づいても、幼い子どもほど素直にそれを受け取ることができないのは仕方がないことです。作者が伝えたかったと思われる人生の甘さと苦さ―その他それにまつわるもろもろは、いくら潜ませたつもりでも、その類の話が皆そうであるように大人の目にはかなりわかりやすく(見え透いて)見えていることがほとんどだからです。そして、人生の大概の甘さと苦さには免疫がついているのが大人というものです。わかりきっているものをこれ見よがしに、あるいは思わせぶりに諭されることに、不快感を覚えない人間はいないでしょう。作品に不快感を覚えてしまえば、読者の心はその物語から離れてしまい、心の中に入っていくものはありません。思わせぶりは腹が立つ、あからさまなのも興醒めと、大人の読者とは本当に難儀なものです。

とは申せそんな大人の心は、幼い子どものように無防備ではなく、自分を守るために培われた殻に覆われていますが、心の中にある柔らかな部分まで失ってしまったわけではありません。殻の中の柔らかい部分を揺さぶってくれるだけの童話に出会えれば、大人の心も幼い子どもと同じ様にふるえることができるのです。この作者さまの一連の童話に、私の心は心地よくふるえることができました。それはとても嬉しいことでありました。

こちらの作者さまの描かれる作品は、どれもすぐに読み終えることができる掌編でありますが、ひとつひとつが、サイトの御名前そのままに、静かな美しさを湛えて光っております。それはさながら小さな真珠のようであります。童話が皆そうであるように、平易な言葉で綴られていますが、 童話モドキの作品に多い、童話的な文章を意識したあまり、わざとらしさが勝った挙句の読み難さは微塵も感じられません。今回は、特に、私が強く心惹かれた作品を選んでご紹介させていただきますが、サイトには他にもまた違う輝きをはなつ小さな童話が数多くございます。その中から、お客様それぞれのお心をふるわせるお気に入りの真珠を見つけることができるに違いありません。以下はそれぞれの作品の簡単な感想を一言づつ。

『 わたり犬 』
読後、浜辺に坐る、二頭の犬の後姿が目に浮かぶのは私だけではないはずです。この季節、そして人生の秋を迎えようとという私には、ことさらに心に沁み入るものが多い作品でした。
『 最後の数字 』
最高です。齢7才にしてある意味男性の本質ともいうべきものを垣間見させてくれた男の子と、齢7才にしてそれを扱う術を知っているこの女の子に拍手!世の女性陣は、すべからくこの女の子を見習うべきですわん。
『 うわばみ妃 』
可愛らしくて、ユーモラスで、ちょっぴり?残酷。おとぎ話らしいおとぎ話。反撃にでたお妃さまの女としてのあざとさに眉を顰めるよりも、パワフルな賢さに感心してしまった…。
『 アルバート 』
究極の年齢差恋愛もの…!? う、嘘です、美しい物語です。愛する人の名前を呼ぶのは、愛する人の名前にキスをするのと同じ事というフレーズにジーンときました。
『 性悪ウサギ 』 
ともかく、この潔くもあっぱれなウサギさんの悪妻ぶりに乾杯!ご亭主さまにはご愁傷さまとしか言えませんが、おいおいって感じです。シンプルですが、こういう切れ味のよいお話は好きです(もちろん切れ味とは包丁のことを言っているわけではありません…(^ _^;A)
『 翡翠のワニの物語 』
基本的にはっちはこのテの物語に弱いです。泣けます。爬虫類は苦手だけど…あれっ、どこかで同じようなこと書いたような…?とにかくこんなワニ君なら愛してしまいます。
『 図書館のドラゴン 』
読書を趣味とするものとして、少女のパパさんとドラゴン君へ賛同せずにはいられません。作者さまへの敬意をこめて、一票!
『 金のライオン 』
何度も申しますが、このテの物語にはめちゃくちゃ弱いはっち。そこに年齢とか夫婦とかがモチーフとなるともう決定的です。ライオンの寂寥と鹿の夫婦のお互いへの思いが、泣けます。

★本館で開催中 『秋の夜に読みたい大人のメルヘン特集 』 はこちら から

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