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 STORY :

初恋はあまりに身近であまりに当たり前で、息をするより簡単だった。
だけど何より苦しくて切なかった。

一番近くにいた幼馴染の塔子と直人。
なんでもわかってしまうから、
あなたが彼女に惹かれていくのも
黙って見守るしかなかった。

――作者さま作品紹介文より


 作品のご紹介&感想


幼馴染の恋物語ってイイですよねえ。小学校の高学年とか、中学校の時って、好きな男の子はもちろん、そうでない普通のクラスメートの男の子とさえも、気軽に話したり、普通に仲良くすることって中々できませんよね。皆様、そんな時、思いませんでしたか?好きになった男の子が、昔から親同士のつきあいがあるような家の子で、学校でも家でも、いつでも気軽に話せて、お互いの家を行ったり来たりできる関係だったらどんなによかっただろうって。私メは思いましたですよん。幼馴染なんて言葉は知らなかったし、その頃隣近所に住んでいた現実の幼馴染の洟垂れ坊主たちとは、面白みのある付き合いもしていなかったので、小学生のあの頃、私メは初恋の男の子が従兄弟だったらよかったのにと夢想していたのを覚えております。まあ、これも一種の幼馴染願望でありましょう。

そんな女性の秘めたる願望を刺激するせいか、幼馴染というカップリング設定は、オンラインでは人気があり、かなりの作品数がございます。私メも大好きなカップリングではあるのですが、お気に入り作品も多いかと申せばNoであります。ストーリー展開が王道ベタとなるのは全然OK、むしろ歓迎なのでありますが、幼馴染という設定はインパクトがあるすぎるのでしょうか?幼馴染だから恋をして、幼馴染だから上手くいく系の、あまりにもその設定に頼りすぎた素直な作品は、ヒネタ読者である私メにとっては、どうにも物足りなく感じることが多いです。せっかくの幼馴染モノであるならば、恋の誘因となりうる共有する思い出やお互いの絆はもちろんですが、それ以上に、一歩踏み込んだ関係になるには、その障害になりかねない不安要因、つまり、幼馴染という近しい間柄だからこその固定された微妙な距離感と、それゆえの葛藤やらすれ違いなんやらが盛り込まれていて欲しいなと思うわけでございます。(あいも変わらずワガママな読者であるはっち)

さて、この作品は、そんな、幼馴染モノにはちょっと煩い私メの数少ないお気に入り作品の一つです。もう、これでもかというくらい、幼馴染ゆえの不安要因が見事に描かれており、だからこそ最高に楽しませていただけます。うーん、今回ばかりは楽しむという言葉はふさわしくないかも。幼馴染ゆえの微妙な距離によってヒロインはかなり苦しい状態におかれるわけです。その心情が、眼イッパイ感情移入できてしまうわけですから、読者としては、もう切なくて、やるせなくて、苦しくて…あ、やっぱり作品として楽しませていただいていますね!

所々に挿入されている過去の回想シーンがとても効果的です。ヒロインと幼馴染の少年、彼ら二人の共有していた時間とその密度をひしひしと読む側に伝えてきます。これほどまでに、堅固なそして稀有な絆を築いていた二人なのに、なぜにヒロインの思いが少年へ届かないのかと、もう、読んでいてジレジレしまくりました。本編はヒロインの視点で語られるのですが、ストーリーの要所要所に突然あらわれる少年は、その言動でヒロインの心を何度も何度も揺さぶり続け、彼を忘れようとするヒロインを中々そっとしておいてはくれません。

少年に翻弄されるのはヒロインだけではなく、読者にとっても彼の言動は時に理不尽で不可解にしか思えません。ヒロインと心を同じくして彼を責めながらも、謎めいていた言動を繰り返す少年の真意はどこにあるのかと探らずにはいられなくなるのです。その読者をいつの間にか、物語にひきこんでしまう、作者さまのストーリーメーキングの巧みさはすばらしいと思いました。そして、最後の最後に、全てが明らかになった時、この物語に翻弄されまくったからこその爽快感を読者は味わえるはずです。

一途で健気なヒロインは、好感度抜群ですし、不可解な言動を繰り返す少年は、時にどなりつけてやりたい気分になりますが、その不安定で未熟な少年らしさが彼の魅力となっています。少年とは対照的な落ち着いた雰囲気でヒロインを支えようとする上級生も登場し、彼もまたとても魅力的で、ヒロインの心がどっちへ傾いても不思議はありませんでした。少年視点の続編は、本編と同じ流れを彼の側から綴った物語なのですが、本編読了後に読まれることをオススメします。切ない二人の物語を一層深く、広く、味わうことができます。


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