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 SITE NAME : 地リスの応接間      http://jiris.fc2web.com/index.html

 SITE MASTER :  j i r i s 様     【本館CocktailBreak】でご紹介している【j i r i s様】の作品 本館のご紹介作品
  
 STORY :
幕末の会津、親を亡くしたお幸は羽振りのよい親戚の商家に引き取られる。しかし、一年後、養父が突然亡くなると、気持ちを荒ませ酒に溺れた養母は事あるごとに11才のお幸に心無い言葉を投げつけるようになる。いたたまれない気持ちで店を飛び出したお幸は祭りで賑わう町をさまようが、目の前でぶつかりあった祭り屋台の上、ただ一人取り残され、孤軍奮闘する少年の姿を目にする。怒号と罵りあいの中、少年とお幸の目が合う。たった一人で大勢を相手に戦わなければならない少年が気の毒で、腹が立って、お幸は顔を力ませながら、声なき声で彼への励ましを叫んだ。すると、少年は突然天秤棒を振り回し、多勢に無勢、あきらかに形勢不利であったにも関わらず、あっと言う間にそれを逆転させ、敵を叩き伏せ、周囲の喝采を浴びた。勇敢な少年の姿は、幼いお幸の胸に、言葉にできないほどの感動と生きぬいていく勇気を与え、お幸はその後、自分の道をしっかりと歩み出す。

 INTRODUUCTION:
以前、本館で幕末を舞台とした作品のリクエストを頂戴した時、まず思い浮かんだのがこの作品です。多作なこの作者さまの作品の中で、私的には一二を争うほど強く印象に残った作品です。本館のコンセプトには少々そぐわなかったのでご紹介には到らなかったのですが、新館開設にあたって、ようやくご紹介させていただくことができました。

この作者さまの別の作品を本館でご紹介させていただいた時にも触れましたが、とにかく、この作者さまが描かれるヒロインたちは、生きている時代も年齢も立場もそれぞれですが、根幹には共通する部分があり、それはその精神の健やかさであると思います。情熱的なヒロインが愛憎に身を焦がしたり、エキセントリックな行動に走る物語も嫌いではありませんが、この作者さまのヒロインたち、そして作品の魅力はそれとは趣を異とするのです。

ドラマティックに展開する物語で、彼女たちは様々な運命の波にもまれるのですが、それによって彼女たち本来の健やかさが損なわれることはありません。むしろその健やかさゆえのしなやかさ、たくましさで運命を乗り切っていきます。ただただ嘆くのではなく、諦めるのでもなく、もちろん逃げ出すのでもない。流されているように見える時も実はそうではなく、どんな場合にもそこには彼女たちの意志があり選択がある。言い古された言葉ですが、芯の強い女性たちです。芯の強い人間ではあっても、決して我が強い人間ではないわけです。

彼女たちは、常に真っ直ぐに前を見つめながらも、足元の小さな喜びを見誤らず、譲れないものを死守しながら、今ある場所で最善を尽くします。そんな地道で堅実な努力と生き方こそが、遠回りに見えて実は幸せをつかむ可能性が、真実一番高いということは、この年になれば私でもわかりますが、若いときには中々それに気づかないものです。けれども彼女たちは、ヒーローたちに出会う前、あるいは短くはない彼らとの別離の間、その地味とも見える堅実さで運命に対抗し、道を切り開いてゆきます。

小説というフィクションの世界とはいえ、本編のヒロインなどはほんの少女の頃より、それを体で実践していくのですから天晴れとしか申せません。説得力と存在感のあるヒロインの在り方は、作者さまの人生と人間への冷静な洞察力と観察眼、健全な価値観が、昨日今日のつけ刃的なものではないということを物語っております。ストーリーは波乱に富み、恋愛作品として楽しませていただけるドリーム要素もたっぷりございますが、同時に私は人生への讃歌ともいうべきものをこの作品に感じました。ヒロインとヒロインをそのように見事に描ききった作者さまへ拍手したくなる作品であります。


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